朝、荷物が一時行方不明になるトラブルあるも無事に完走。日本人会で祝杯をあげる。
いよいよゴールのサンチャゴ・デ・コンポステーラに向かう日。今日はSさんと一緒に歩くことにした。他人と一緒に長時間歩くのは人によっては気を使ったり、歩く速度を調整しなければならないので、基本、あまり好きではないが、Sさんは穏やかな人柄で長く一緒にいても気楽だし、歩く速度もちょうど良さそうだ。ゴールの喜びを人と分かち合いたいし、現実的には写真を取り合えるメリットもある。
朝起きると窓側に置いてあったバックパックが見当たらない。ここのドミトリーは広いオープンスペースに多数の2段ベッドが並んでおり、ベッドの横は下段の住民が荷物を置いているため、バックパックを置くスペースに困る。私は窓側の邪魔にならない場所に自分のバックパックを置いておいたのだが、そこは学生の団体のデリバリー用の荷物置き場になっていたようだ。少し焦ってSさんと一緒に探すと、Sさんが上の階の受付の脇に置いてあったのを見つけてくれ、ひと安心する。



9時前に残り10キロ地点に到着。残り100キロの標識は見逃したが、今度は写真を撮ってもらう。

残り5キロの地点には、初めてサンチャゴを見渡すことができる歓喜の丘がある。少し巡礼路は外れるが、行ってみる。意外なことに多くの人は歓喜の丘に立ち寄らずに進んでいる。最後の100キロだけ歩く人はそんなに感慨も無いので寄らないのだろうか。13年前にフランス人の道を歩いた際には最終日にブラジル人と一緒に歩いて、歓喜の丘で写真を撮りあったことを思い出す。歓喜の丘から巡礼路に戻るとすぐに巨大なアルベルゲが見えてくる。ここは多くの宿泊棟が並び、500台のベッドを備えているそうで、さながらうちの近所の団地のようである。



11時、いよいよサンチャゴの街の入り口に到着し、石畳の坂を進む。道は多くの巡礼と観光客で溢れている。


12時少し前、ついにサンチャゴ大聖堂に到着。12時からは大聖堂でミサがあるが長い行列ができている。聞いてみると今から列に並んでも満員で入れないかもしれないし、そもそも大きなバックパックを持って聖堂内に入れない規則だそうなので、ミサは明日参加することにして、大聖堂の前でSさんと写真を取り合い、近くの巡礼事務所に巡礼証明書をもらいに行く。混雑して時間がかかるかと思ったが、入り口の端末で必要事項を入力すると、役所や病院のように順番に番号が呼ばれる仕組み。10分ほどで無事もらえた。今日はSさんはフランス人の道で会った日本人たちと夕食に行くそうだ。私も誘っていただいたので、ありがたく混ぜてもらうことにして、いったん別れて宿に向かう。



アルベルゲば13時チェックイン開始だが15分遅れて受付開始。昨日からよく会うフランス人も一緒の宿だった。彼はフランス北西部の自宅から歩いて来ているそうで、我々の倍の距離を歩いている。上の段は70歳前の日本人男性で、一緒の日本人女性は別のベットに分かれている。このところずっとスペイン料理だったのでお昼は散策も兼ねて30分位歩いた所にある中華料理屋に行く。町中華的な小さな食堂で。サッポロビール、家常豆腐、ライスをもらう。おかずの量は少なめだが満足して宿に帰る。




宿に帰ってしばらくゆっくりしていると、上の段の日本人が困った顔で相談に来た。この70歳前後の夫婦はインターネットをほとんど使えない人たちで、以前世話になったらしい個人営業の旅行代理店にサンチャゴからマドリード行きの列車のチケットを取ってもらい、紙のチケットを3週間ほど前に今泊まっている宿に送ってもらったが、宿の人には受け取っていないと言われたそうである。そもそも送ってもらった時点ではこの宿の予約もしていなかったそうなので、宿を責めるわけにもいかないし、責めても何も解決できないでしょうと話す。それにしても、一昔前ならともかく、ネットやメールを使えずスペイン語で電話もできないのによくここまで宿に泊まれたものだと感心する。多くの人に助けられてここまで来たそうだ。明日、駅の窓口で切符を買ってそのまま列車に乗るとおっしゃっていたが、ほとんどの人はネットで予約するので、列車が満員で半日待ったり、下手をすると翌日以降になるから予約したほうがいいと勧める。スマホをほとんど使えない二人の代わりに奥さんのスマホで予約しようとするが、カード決済の画面で何故かフリーズしてうまくいかない。Sさんに誘われた日本人の飲み会の時間も迫って来たので、夕食から帰ってからやりましょうということにしていったん宿を出た。
食事の場所に行くと指定されたレストランの隣の店のテラスで60-70代の4人の日本人男性がすでにビールを飲み始めていた。さらに何と偶然にも今まで一緒にスマホと格闘していた同じ宿の夫婦も後から来て合流。予約していたレストランは定刻の30分遅れで開店。それぞれが定食頼んだ他にガリシア名物のタコ料理であるポルボ・ア・フェイラをシェアし、ワイン、グラッパなどを飲む。たまたま岩手から来ている人が65才の誕生日ということだったので、タバコを吸いに離席した際にケーキを頼んであげると、予想に反してろうそく付きのちゃんとしたデコレーションケーキが来て、本人に大変喜ばれた。フランス人の道を歩いた人たちは、それぞれ何度も会っているようで仲がいい。今までフランス人の道よりも北の道の方が景色が綺麗で空いていて良いと思っていたが、フランス人の道も楽しそうでいいなと感じた。
レストランを出た所に花束を抱えているスペイン人の美女とその友人と家族らしき集団がいる。何かのモデルかミスコン的なものに選ばれて祝賀しているような様子。写真を撮ってあげようかと言うとお願いしますと言われたので、ついでに私のスマホでも撮影させてもらう。
宿に帰り、さっきと別のサイトから列車を予約すると割とすんなり予約でき、感謝された。



Santiago de Compostelaの宿(2025年6月20日、21日連泊)
Albergue SIXTO no Caminho ☆☆☆1/2(個人的評価)
・€25
・ドミトリー、2段ベッド(カーテンあり)
町の入り口側にあり、大聖堂までは徒歩で20分ほどかかる。共用スペースやキッチンは充実している。チェックイン開始時間から20分ほど受付が来ず待たされた。外干しスペースは無いがすぐそばに安価なコインランドリーあり。飲食店やスーパーも近くに多数ある。宿の高いサンチャゴの中では安く泊まれる宿。


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