四国八十八か所歩き遍路23日目 (民宿田村 – 延光寺 – 民宿嶋屋)

四国お遍路2024年春

ダムの恐怖、虫の恐怖

朝食を同宿の4人と楽しく過ごす。ご主人から布の巾着袋に入ったお接待のおにぎりをいただき、少し歓談。奥さんが入院して余裕なかったようだが、話すといい人だった。
38番礼所から39番礼所へのルートはいくつかあるが、同じ道歩くのは面白くないので、岬の西側の土佐清水を通るバスで真念庵まで戻り、そこから歩くことにする。
バスは海沿いの細い道を走るが、土佐清水を含む多くのバス停で止まるので1時間半かかった。通学の小学生や老人が多い。西側の海も見れ、土地の人たちの生活も垣間見えて楽しい。この景色に合う山本コータローの岬めぐりをスマホで聴きながら束の間のバス旅行を楽しむ。

真念庵のそばでバスを降りてお遍路道を少し行くと後はずっと幹線道路。途中でダムを越える橋はかなり高く歩道も無い。高所恐怖症の私は端を歩くと目が眩むので、車が来ないときはやや真ん中寄りを歩くが、道路の幅は広くないので車が来る度に欄干側に寄って高所の恐怖を耐える。車に乗っている人からは飛び降り自殺をためらっている人に見えたかもしれない😆車も割と頻繁に来るので、何度も繰り返すのが煩わしく、車が来ない時は早歩きで中央寄りを歩き、やっと渡り終える。何やってるんだろう。。。

お遍路TIPS)歩き遍路の敵たち
私的に歩き遍路の敵と思えるものを挙げます。(野宿の場合は他にもあると思いますが)
1. 歩道の無い細い道路(特にトンネルや橋で、トラックなど交通量の多いところ)
段差のある歩道の無い道の横をトラックとすれ違うのは恐怖。暗いトンネルはこちらが見えているのか不安になる。特に危険なトンネルは入り口に反射する襷のようなものが置いてあったりするが、ヘッドライトを携行し明るい色の服を着た方が良い。それ以前に、迂回するへんろ道があればそちらを通る方がいい(トンネルがあるということは山越えなので大抵の場合に迂回する峠道がある)。特に評判の悪い鳥坂トンネル(43番礼所の10キロ先)や焼坂トンネル(36番礼所と37番礼所の中間)は遍路道を行った方がいい。34番礼所手前は桂浜に行かないのなら浦戸大橋(歩道が無く、すぐ横をトラックが通るそうだ)を渡らず種崎から無料の渡し船に乗るのがいい。
2.虫、マムシ、蜘蛛の巣
私の歩いたのは春だったので蛇は1回見たがマムシは見なかったが、山道にはマムシ注意の看板が多かったので夏歩く人はご注意を。蜂は愛媛あたりで多く、その都度歩くのを止めて立ち去るのを待った。お遍路の中には菅笠に模造のオニヤンマをぶら下げて蜂を避けている人もいた。
香川に入ると蓑虫など木の上からぶら下がっている山道があったので、トレッキングポールを顔の前で振りながら歩いた。同様に特に朝イチで両側が藪の道を歩く人は蜘蛛の巣が顔につくのを避けるために棒などを顔の前で振りながら歩いた方がいい。(気にならない人は別にいいです)
3. 雨
傘をさしているお遍路も何人か見かけたが、基本は両手が塞がらずザックも覆えるポンチョがいいと思う(ザックカバーをしても大雨の場合はザックに浸水してくるので)。それでも、大雨の場合はポンチョの性能にもよるが中が濡れてくる。靴は私の場合ゴアテックスでなかったが、やはりゴアテックスは防水性能が高いようだ。靴下がびしょびしょになるのは気持ち悪い。ちなみに宿にはたいてい古新聞があり、雨の日は靴に詰める古新聞を出してくれる。
4.暑さ、寒さ
私は3月下旬から4月末まで歩いたが、寒さは雨に濡れた日以外は経験しなかった。4月になると日向は暑く、暑い中歩くのは本当にしんどい。真夏に歩くのは、いくつか対策はあると思うが、歩ける距離は結構減るのではないかと思う。日焼けは春でも陽射しが強いので、気になる人は日焼けどめを携行しましょう。菅笠は日焼け対策にも傘にもなり評判良かったです。
5. 泥棒
被害に遭ったことはあまり聞かないが、部屋の鍵が無い民宿では財布やスマホは身につけて離さないようにした方がいい。風呂は家族風呂で鍵がかかるところならいいが、大勢が入る風呂では貴重品を宿に預けるなど注意が必要かと。
6. <最大の敵>足のマメなど
長くなったので、別のコラムで書きます。

今日は途中はまったくお遍路に会わなかった。バスで少しワープしてしまったので、ここ数日に会った人達とは離れてしまったのが残念。目的地に近い土佐くろしお鉄道の平田駅を通る。今日の宿は素泊まりと思い、コンビニで夕食用の酒とつまみを買い出し。実際には明日が素泊まりの勘違いだった。

平田駅

39番礼所延光寺に到着。出発前に受診したがん検診のフィードバックがあるので、境内の休憩所から病院に電話をかける。特に問題無く安心。近くにいた白人男性も何かの電話をずっとしている。

延光寺

今日の宿の民宿嶋屋は延光寺を出て下ってすぐのところにある。玄関を入ると高齢のご主人が入り口脇の部屋でうたた寝している。何度か声を掛けてやっと起きてもらった。。。こちらの宿は、風呂はそこそこ広いが建物は古く中も汚い。部屋には殺虫剤が複数置いてあるが、実際に虫が出た。洋式トイレは非常に狭く洋式便器の端とドアの間が20センチくらいしかないのでとても座りずらい。素泊まりと思っていたので17時過ぎからコンビニで買ったワインを飲み、おつまみをほぼ食べ終えた所で夕食に呼ばれ、明日の素泊まりを今日だと勘違いしていたことに気付く。食堂に行くと延光寺の境内で電話をしていたフランス人と同年代の男性2人が食事をすでに始めている。お腹いっぱいだったがなんとか完食し、部屋に戻る。いつもは部屋でナイターを見ることが多いが、酔っ払っているしヤクルトも調子悪そうなので食事後すぐに19時頃に就寝。酔ってないと虫が気になったと思うので、その点では良かったかもしれない。

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