四国八十八か所歩き遍路29日目 (いやしの宿「八丁坂」- 岩屋寺 – 浄瑠璃寺 – 長珍屋)

四国お遍路2024年春

地震の夜が明けて、久万高原を降りる

宿は宿泊客が多いので、朝食も賑やか。博多の70才の方などと会話する。昨日の地震はトップニュースになっている。逆打ちの人はこれから最も被害の大きかった地域を廻るので遍路道が通れるか心配している。こちらの宿は45番礼所を往復する位置にあり無料のロッカーが設置されている。ザックをロッカーに預け、45番礼所を往復しようと7時前に宿を出る。途中で細い山道を歩くが、朝イチのためか蜘蛛の巣がやたらと顔に付くのでトレッキングポールを振りながら歩く。荷物が無いのは非常に楽で足も軽く、つい駆け足に近くなる。山奥にある45番礼所岩屋寺を打ち、戻る途中で地震を心配してショートメール送ってきた人たちに返信しようと休憩所に座っていると、逆側から足を痛めていた人が来る。もらった塗り薬の効果で痛みが少し治ったと大変感謝され、お札に飲み物をいただく。お遍路ではお接待を受けた場合に納め札をお接待してくれた人に渡す習慣があるが、塗り薬と飲み物のお礼ということで、それぞれの納め札を交換しあった。彼は今日は岩屋寺への往復だけして静養し宿に連泊するとのこと。足の痛みで予定よりかなり日数がかかっているが、リタイアせずに頑張るとのことなので、励まして別れる。

お遍路TIPS)足のケア
歩き遍路をやっていて、足の痛み、マメに悩む人は多いと思う。というか、万全の状態で廻っている人の方が珍しいと思う。私の場合、お遍路4日目で両足が腱鞘炎になったが、マメはまったく大丈夫だったので、あまり参考にならないが、私見の対策を記す。
1.靴
・トレッキングシューズがいいという意見もあると思うが、お遍路は山歩きが多いとは言え大半が舗装路なので、ウォーキングシューズかランニングシューズの方がいいと思う。私はウォーキングシューズの少し大きめで幅広(足が幅広なので)のものを履いていた。また、雨を考えるとゴアテックスのものがいいと思う。
2.靴下
・5本指のものを履いた。指先に穴が空いてしまうが、ワークマンなどで安い物に買い換えればいい。
3.中敷
・私は使わなかったが、お勧めする人は多い。事前に試して必要の有無やどれが合うか試した方がいいかと。
4.皮膚保護クリーム
・プロテクトJ1の評価が高い。私も持っていったが、一度だけマメの兆候が現れた際に塗ったらすぐ治った。
5.テープ
・私は普段も小指の下の外側が硬くなるので、テープを切って貼っていた。おかげで普段よりも相当歩くのに硬くならなかった。
6.練習
・順打ちだと3日目に一番厳しい遍路ころがしがあるので、そこで足を痛める人が多い。私もそうだった。普段山登りをしない人はお遍路にいく前に重いザックを背負って長距離を歩く練習をしてお遍路に挑むのがいいと思う。また、お遍路の最初の方は1日の行程を短い距離にして徐々に慣らす、12番礼所焼山寺の後はできるだけ近い宿に泊まることをお勧めする。
7.荷物
・いうまでもないが、できるだけ荷物を軽量化すること、ザックは必ず腰ベルトのあるものにして肩の負担を減らすことが重要。
8.トレッキングポール
・金剛杖でもいいが、山道、特に山下りでは足の負担を減らせられる。

宿のロッカーでザックを回収し久万高原を降りる。昼は途中の休憩所でスナックで軽くすます。幹線道路を歩いていると、民家の前に幾つかの人形が立ったり座ったりしている。今回のお遍路では何度かこういう光景を見た。

46番礼所浄瑠璃寺を打って、そのすぐそばにある長珍屋へ。思ったより早く15時過ぎ。今朝の食事で一緒だった博多の人もほぼ同時にチェックイン。大きな宿で団体客の名前の書かれた札が玄関にかかっていたが、それは昼食の利用だったようで、宿泊客は3人のみだった。昨日の宿であれだけいた人たちはどこにいったのか?博多の人は私より少し早く順打ちを開始。お遍路経験のある父親の供養で廻っている。自分と同じ宿に多く泊まっており、嶋屋や磯屋など共通に泊まった宿の話題で盛り上がる。大体同じ感想を持つんですね。この人とはこの後毎日会うことになる。もう1人は栃木から区切りで10年前から廻っており、今回が3周目の人。今日の道で追い抜いたビニール傘をさしていた人である。59才で公務員を辞めて株でビジネスしているそうで、お遍路中も株の情報を気にしている。

浄瑠璃寺

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