四国八十八か所歩き遍路8日目 (ふれあいの里さかもと – 鶴林寺 – 太龍寺 – 民泊パンダヤ)

四国お遍路2024年春

二つ目の遍路ころがしに挑む

この日に目指す20番礼所、21番礼所は別々の山の上にあり、2つの山登りと山下りを行う遍路ころがしの第二弾である。朝食後に宿で昼食用のおにぎり(90円x2個)をもらい、7時に昨日の夕食をご一緒した二人、もう一人と一緒に宿の車で20番の登山口まで送っていただく。足の痛みは山登りではあまり感じず快調に登り1時間ほどで20番礼所鶴林寺に到着。

鶴林寺山門

いったん山を下り、再び山を登り21番礼所太龍寺には11時前に到着した。

天龍寺境内

太龍寺から少し行った所には弘法大師が修行したと言われる舎人が嶽あり、山の上の岩場には修行するお大師様の銅像が立っている。このあたりで宿でいただいたおにぎりの昼食を食べる。

舎心ヶ獄の碑
舎心ヶ嶽で修行する大師様

この先は道が分岐しているが、<いわや道>と言われる自然のままの古道の方を行く。崖沿いの細い道の箇所もあり少し危険。<いわや道>を歩いているうちに雨が降ってくる。登りより下りが足に来るのと、午後になると疲労が蓄積するため足が痛むが、太龍寺から11キロほど先の本日の宿へ。このあたりは山茶花という宿が有名なようだが予約できず近くにある民泊の宿の一つであるパンダヤを予約した。道から少し入った所にあり、途中に(多分)看板も無いため、少し迷った末に15時過ぎに到着。先客が一人おり、少し待った上でお風呂をいただき、濡れた体を流してひと段落。

民泊パンダヤ
私が泊まった部屋は窓にパンダが三匹

玄関の中は割といろんな物でカオス状態で、また階段などは埃が溜まってはいるが、宿のご夫婦はアットホームな対応で居心地は悪くない。タオルや浴衣もないのかと思っていたが、言えば出してくれたそう。夕飯は若い外国人女性2名(一人は19番礼所の手前で『ブエンカミーノ(良い巡礼を!)』と言って高速の歩きで追い抜いていったオランダ人、もう一人はアメリカのカンサスシティーから来た明るいヤンキーお姉さん、日本人は私と同年代の女性、私より結構年上の男性2人というメンバー。日本人は私以外の3人は前の宿も一緒だったよう。

歩き遍路をしているのは日本人と外国人が半々くらい。私は外国人と話す方が面白くて好きなのだが、外国人はドミトリーや野宿の人も多く、また同じ宿でもテーブルが複数ある宿は宿側が気を遣って日本人と外国人を別のテーブルにする。その点、この宿の食堂は6人くらい座れるテーブル一つなので皆が揃い、また外国人も明るい人たちだったので楽しく食事ができた。おかずも天ぷら、魚フライ、おでんなど非常に量が多かった。夜は隣の部屋のおじさんのいびきが襖の上から結構なボリュームで聞こえてきたが、疲れているし、晩酌にビールに加えて酎ハイも追加したので耳栓して熟睡。

お遍路TIPS)歩き遍路の人数構成
(以下はあくまで2024年春に歩き遍路をした際の経験に基づいた個人的意見です。)
・上述のとおり、歩き遍路の約半数は外国人。世界的旅行ガイドブックのロンリープラネット」が「2022年に訪れるべき場所地域部門」に“四国”を6位に選出したことも影響しているようだ。コロナも明けてインバウンドも増えて来ているので、今後はさらに外国人の比率が増すのではないか。
・外国人の半数以上は若い女性が多い。次いで、中高年の夫婦。理由はわからないが、若い男性は少なかった。
・外国人はヨーロッパが多い(フランス、スペイン、ドイツ、デンマーク、オランダ、イタリアあたり)。あとは北米、オセアニア、アジア。アジアは台湾人が多い。外国人はスペインのサンチャゴ巡礼の経験者がその次の旅に選ぶことが多い。従ってヨーロッパ人が多いのだと思う。また、デンマークでは2017年に10回に分けて有名人が四国をお遍路する番組が放送されたせいでお遍路する人が増えたそうだ。
・日本人は当然ながら65才以上のリタイア組が大半。男性がほとんど、一部夫婦、稀に女性ひとり旅という感じ。40台から60前半はある程度いるが、30代以下は自転車遍路以外ほとんど見なかった。夏休みとか違う季節は若い人もある程度いるのかもしれないが。
・日本人男性はリピーターが多い。年配の方には7巡目、8巡目とかザラにいる。51巡目(!)という人もいた。リタイア組以外はどうしても区切り打ちが多いが、一方で定年前に歩くことに目覚め、40代、50代でお遍路やサンチャゴ巡礼などにハマっている人にも会った。

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