大崎善生さん

将棋

最初に大崎さんの名前を知ったのは90年代の雑誌『将棋世界』の編集長としてだった。あの頃の将棋世界は、河口老師(俊彦八段)の『新・対局日誌』という看板連載があり、毎月初めに将棋世界を買うのがが楽しみだった。大崎編集長は酒好きな無頼派の有能な編集長という感じで新・対局日誌をはじめとする面白い企画を次々に打ち出していた気がする。その後、『聖の青春』で作家デビューした時は驚いたが、当時女流棋士で最も人気のあった高橋和さんと結婚された時も驚いた。『聖の青春』以外も『将棋の子』、『赦す人』など将棋界での経験、森信雄七段や団鬼六さんといった個性的な将棋関係者との交流を生かしたノンフィクションはどれも面白かった。wikiに村上春樹が特別な存在で村上春樹の長編の最初の2冊、初期の短編集が最も再読した本とあったが、強く共感!。小説は『パイロットフィッシュ』や『アジアンタムブルー』といった初期のものしか読んでいないが、初期の村上作品の空気感に影響を受けている気がする。66才の死は早いが、充実した人生を送られたのではないか。合掌。

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