遍路ころがしの下りで足を痛める
本日は最初の難関である焼山寺を目指す遍路ころがしである。朝食をしっかり食べ、途中にお店やコンビニは無いので宿でおにぎりを作っていただき、小雨の中出発。数分歩いた所でトレッキングポールを宿に忘れたことに気づき、引き返す😢。昨日打った藤井寺まで40分ほど戻り、そこから山道が始まる。
焼山寺は800メートルのところにあるが、途中で2度ほど峰を越えるため、登っては下ることを繰り返す。普段、このくらいの山を登ることはあるが日帰りの軽装。歩きへんろの場合は重い荷物を背負って登るのが辛いところ。テント泊で山登りする人は慣れているでしょうが。。。
私は普段のトレッキングは日帰り専門なので20lのザックしか持っていなかったので、今回の旅に向けて35lのザックを購入した。しかし、このザックはトレッキング専門のもので無いため腰ベルトが付いておらずザックの重みがもろに肩にかかる。本来、腰ベルトで重量の7割くらいを腰に分散させるべきなのに、恥ずかしながら致命的な失敗である。
途中の庵で休憩。フランス人の5人組も休んでおり、それぞれにチョコをあげたらお返しにソフトせんべいをいただく。その後、宿でお接待としていただいたおにぎりの昼食。おにぎりには宿のご主人が書いた手書きでのお礼と励ましのお手紙が入っており、感激する。
やっとのことで12番礼所焼山寺に到着。通常、納経料は今年4月の値上げまでは300円だったが、焼山寺だけは500円。納経所も結構塩対応で有名のようです。ここからはほぼ下りだが、私は膝に堪える下りの方が苦手で、家から割と近い高尾山も下りはリフトに乗ることもある。焼山寺から下っていると足の痛みがかなり増して辛い状況になる。
焼山寺に近い宿は予約が取れなかったため、下山した後に雨の中さらに4キロほど歩いて旅館さくらやに到着。こちらは前の二つの宿に比べると対応が事務的で普通の旅館ぽかった。同宿は前日に会ったスペイン旅行経験者のご夫婦のみだった。
結局、この日は45,000歩歩いた。お遍路の後半では平均してこのくらい歩いていたが40,000歩超えはこの日が初めて。本格的な山登りもこの日が初めて。この後も遍路ころがしと言われるルートはいくつかあるが、重い荷物に慣れていない3日目で登り下りの激しい道を歩くこのルートがダントツできつかった。
お遍路TIPS)遍路ころがし
遍路ころがしとは、お遍路さんが転ぶほどの山岳の難所のことを言う。一般には以下の7ヶ所のことを指すようである。それぞれの個人的な感想は以下の通り。前日と当日どこに泊まるかと当日の体調などによっても異なるので、人によって意見は多少異なると思います。
第12番礼所焼山寺(標高900m)
11番礼所藤井寺から山道が始まり、途中で2つの山を越える。つまり、登って、降りて、登って、降りて、登って、降りてとなる。『健脚5時間、平均6時間、弱足8時間』と言われ、藤井寺の手前に泊まっても焼山寺の先の宿までほぼ一日がかり。お遍路で最も厳しい道というのは皆の共通見解のようである。とはいえ、実際には山登りとしては日帰りで行く山の中級程度。一番の問題は、泊まりの登山をしない人にとっては重いザックを背負うのに慣れていない3日目に一番厳しい遍路ころがしに挑まなくてはならないこと。それが嫌なので逆打ちしているという人もいた。
第20番礼所鶴林寺(標高494m)
鶴林寺自体は登山口から1-1.5時間程度で登れる。高尾山程度。
第21番礼所太龍寺(標高600m)
ここも高尾山程度。通常は道の駅ひなの里かつうら近辺に前泊して22番礼所平等時近辺に当日泊まる人が多い。その場合、鶴林寺と太龍寺を続けて登ることになるが、焼山寺に比べれば大したことは無かった。
第27番礼所神峯寺(標高425m)
曲がりくねった車道を突き刺すように遍路道の登りがあるが、最後の急坂も1時間程度であり、7つの遍路ころがしの中で一番楽。きつければ車道をゆっくり登る方法もある。
第60番礼所横峰寺(標高754m)
59番から向かう場合は緩やかな坂道が続き、湯浪休憩所からの最後の1.6キロで450mほど登る。ここも高尾山程度。61番から向かう場合は長い山道が続き、逆から登るよりも少しきついようだ。
第66番礼所雲辺寺(標高911m)
最も高い礼所。最後の方は結構急坂だが、民宿岡田から1.5-2時間程度。ただ、民宿岡田近辺に宿が取れない場合は65番礼所三角寺の手前の宿から20キロ近く登りを歩くので結構きついと思う。その間に宿はほとんど無いので、民宿岡田近辺に宿を取ることを勧める。
第81番礼所白峯寺(標高280m)
82番礼所根香寺とともに五色台という山地にある。標高は低いがアップダウンがあり、私の場合、79-83番まで1日で廻ったが、かなり疲れた。
私見ではきつい順に12>>66>60>(20+21)>81>>>27という感じ。
27番礼所よりは、内子から44,45番のある久万高原への長い登りや最後の88番大窪寺手前の女体山の登り(岩登りあり)の方がきついと思う。
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